
今回の改築前に、既に室内は小部屋に仕切られており部屋同士は強いつながりが保たれていた。今回は紙の修復作業の工程のための専用空間を作る改築を行った。

2階の床は羽根板になっているため向こう側を見通すことできる。天上から吊るされたテーブルが特徴的。
建築家からのさらなる情報は以下のとおり。
「紙の修復工房」
紙の修復工房は歴史的な地区レッチェの古く雑然とした通りにあります。この通りには、レッチェ伝統の石で作られたこぢんまりとした建物が立ち並んでいます。

工房では、原稿・書籍・パーチメントペーパー・文書・壁紙・張り子の像など様々な形態の古い紙の修復にあたっています。オリジナルの建築構造を完全に変化させた複合的な改築は既に完了しており、室内は小部屋に仕切られ部屋同士は強い関連性が保たれています。

プロジェクトの最終段階は、紙の処置室(洗浄と乾燥)、科学的な研究・分析室、修復作業の準備のための部屋、記録保存所、図書室、道具を洗うスペース、スタッフの更衣室を設けることでした。まず、歴史的構造的観点から見て支障のない部分を全て取り壊しオリジナルの構造を回復させました。光による反射の効果を高めるために内装には白色を使いました。既にある開口部と階段はそのまま利用して、スペースをできるだけオープンな状態にしました。

壁と壁の間に規則的に生み出される空間は、空間の良さを際立たせます。何もないがらんとした空間は空間の豊かさを強調し、と同時に、今まで隠れていた要素が引き出されます。透視法的な見方で奥行きを感じることができます。これはまさにひとつの言語(表現手段)といえるでしょう。立体と空間がおりなす陰影は、この土地伝統の石に表情豊かに映し出され確固たる主役となっています。

階段、紙を洗うための大きなシンク、それと横並びに設けられた紙の保存やブラシ・道具を洗浄するためのシンクなどの補助構造と一体化することで、隠れていた要素が姿を現します。高さがあることで、空想的な雰囲気を作り出し下階空間に圧迫感を与えない床のデザインが実現しました。

夕刻になると強く降り注ぐ西日のような無形の輝く光がこの建築には必要でした。それは「明るい昼間」と「暗い夜」という変化する2つの環境の狭間に横たわる光のフィルターとなっています。上下階を結ぶ階段は、この土地伝統の石でできており壁から突き出たようなデザインです。それはまるで空中に浮かんでいるようで、意外性と変化に富んでいます。

2階の空間は鉄製の四角い物体で分断されており、階段、手すり、欄干を介して1階とつながっています。コンテクストがありながらもどこか捉えにくく神秘的な演出となっています。吊り下げられたテーブルは、天井のレールに沿ってスライドさせることで移動可能で整理して置くことができます。
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投稿 / キャサリン・ウォーマン
翻訳 / ハートフル・ジャパン 福田美和
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