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クリストフ・セタルトが考案した台所用品

r2b2 by Christoph Thetard

 バウハウス大学出身のデザイナー、クリストフ・セタルト(Christoph Thetard)氏は、ペダルを動力とする台所用品セットを考案した。

r2b2 by Christoph Thetard

R2B2と名付けられ、ハンドミキサーとコーヒー豆ひき器、さらにミキサーから成る台所用品セットには、動力となるペダルとはずみ車が木製のキャビネットに収納されている。


r2b2 by Christoph Thetard

セタルト氏は、バウハウス大学(Bauhaus-University Weimar)での卒業制作としてこの作品を手掛けた。


r2b2 by Christoph Thetard

写真上:コーヒー豆ひき器

これらの用品類は、キャビネット本体の側面にある引き出しに収納することができる。


r2b2 by Christoph Thetard

写真上・下:ハンドミキサー

セタルト氏が卒業制作の一環として考案した電気を全く使わない台所用品セットは、2011年2月にフランクフルトのAmbiente Talentsで、その後4月にはミラノの Salone Satelliteで公開される。


r2b2 by Christoph Thetard

 特集記事Food and Design reportにも台所用品が紹介されている。以下は、このプロジェクトに関する詳細である。



クリストフ・セタルト氏制作の代替動力を使った台所用品セットR2B2

R2B2は、ペダルを踏んで回転するはずみ車を動力とする台所用品セットです。供給される動力は、独自に開発されたプラグをによって器具と連動しています。このセットは、ハンドミキサーとコーヒー豆ひき器、そしてミキサーで構成されています。電気を一切使用しないため、電気や資源の無駄がなく、電力供給のない場所でも使用可能な上、音も静かです。


r2b2 by Christoph Thetard

写真上:加工器具(ミキサー)


ハンドミキサー

このハンドミキサーは、先端部を変えることで様々な用途に対応します。柔軟性のある管を通して伝わる動力によって、先端部が静かにを回転し、卵やカプチーノをかくはんします。回転の速さは最大で毎分10.000回にも達します。ハンドミキサーは、シャフトの下側に取り付けられたホルダーに立てて収納できるので、常時使用可能です。先端部を変えることで、様々な用途に対応します。


r2b2 by Christoph Thetard


コーヒー豆ひき器

このコーヒー豆ひき器は、コーヒー豆をひくと同時に保存もできます。豆を入れる容器と粉末用の容器は、どちらもガラス製です。300グラムの豆をひくことができます。豆ひき器の本体は磁器製で、香りを逃さない構造になっています。一度に10杯分のコーヒー豆をひくことができます。ガラス製の開口部が広いため、手入れも簡単です。


r2b2 by Christoph Thetard

ミキサー

このミキサーは4人分の食材を加工することができます。食材を加工するための刃や羽、さらにアダプター類を換えることで、様々な調理に対応できます。容器本体はキャビネットから取り外しができるので、掃除も簡単です。全ての調理器具が取り外しできるため、必要な器具だけを設置し、調理のための広いスペースを確保できます。

全ての器具はキャビネットに収納できます。キャビネット本体の収納スペースに調理器具を固定します。調理器具は個々に別売りなので、必要な器具だけを購入することができます。


r2b2 by Christoph Thetard


この卒業制作プロジェクトにあたり、クリストフ・セタルト氏は、資源利用の持続可能性にこだわ続けました。再生可能なエネルギーこそが、エネルギー供給という問題への解決策だからです。しかし、人はクリーンエネルギーとして、全ての製品の動力を電気に頼る傾向があります。その結果、電力生産に伴う廃棄物や資源の枯渇という問題が今日発生しているのです。このプロジェクトの大きな目的は、電気器具をより持続可能な製品にするのではなく、電気そのものを使わないことなのです。


R2B2は三種類の調理器具と動力を一体化した製品です。様々な研究の結果、快適な調理に欠かせない多彩な器具の中から選ばれたのが、これらのミキサー、コーヒー豆ひき、そしてハンドミキサーなのです。


r2b2 by Christoph Thetard


動力源となるはずみ車は、人がペダルを踏むことで回転します。この回転が直接調理器具の動力となります。調理器具と動力部を分けることで、通常の手動式器具よりもエネルギー効率が高くなります。


バウハウス大学在学中に、クリストフ氏は資源利用の持続可能性について情熱を傾けました。氏の関心は、現代社会が抱えている問題の解決策に向けられているのです。古めかしい技法と先端技術を駆使した素材や生産工程を組み合わせることで、解決策が見えてくるのです。忘れ去られた技法の多くは、新しい素材と組み合わせることで、今までにない斬新な解決策として生まれ変わるのです。

r2b2 by Christoph Thetard


クリストフ・セタルト氏がR2B2で証明したことは、まさにこのことなのです。この簡素で頑丈な自立式の持続可能な技法が、半永久的な商品に生まれ変わったのです。生産工手で出る廃棄物を減らし、天然資源の使用を最小限に抑えています。ほとんど騒音が出ないことも、R2B2が広く評価されている理由の一つです。


この製品の仕組みを理解してもらうために、クリストフ氏はあえてはずみ車や動力部を外から見えるように配置しました。ペダルを踏むことで、はずみ車は毎分400回転します。これは毎分350キロワットの電力に相当します。前部のスイッチによって、はずみ車の速度を三段階に調節できます。R2B2はStudioMontag主催のAmbiente Talents 2011 とSaloneSatellite 2011で公開されます。

 

投稿/キャサリン・ウォーマン

翻訳/ハートフル・ジャパン 鳴海 亨

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