Booth ID: 100-De-03

刈谷木材工業株式会社
KARIYAMOKUZAIKOGYO

新技術が施されたプロトタイプ家具の展示で“そう遠くない未来”を表現


刈谷木材工業のブースでは、フォルム、素材、家具の装飾部まで、現状では量産ベースに乗せるのが難しい新技術を用いたプロトタイプの家具が展示された。人間工学に基づいて座り心地重視で設計された椅子には多くの来場者が試しに座る風景も見られ、シンプル・モダンでありながらも心からくつろげる空間が提案されていた。


従来のショールームにとらわれることなく、デザインの展示会である100% designに出展した刈谷木材工業。デザイナーの小林幹也氏の協力のもと、“そう遠くない未来”をコンセプトとするブースをデザイン。その内容をマーケティングセンターの富田 龍彦氏が語る。

ブースに訪れた来場者が木の葉の形をした木片に記したメッセージを貼り付けることで1本の大きな木ができ上がっていったカリモクのブースでは、椅子をメインにプロトタイプが展示され、座り心地を体感する多くの人で賑わった。

刈谷木材工業は1940年に創業。1960年代より本格的に家具の製造に取り組み始め、以来、貴重な資源を無駄なく使い、長く愛用される家具を提案してきた。その想いは「木の持つ自然のぬくもりを伝えたい」「確かな品質をお届けしたい」「新しい技術で心地よい生活を提案したい」という3つの理念に集約される。

その想いを表すように、ブース内に展示された作品には質の高い木材が使用され、使い心地、デザイン性ともに量産の難しい新技術が用いられている。

例えば、大きなファスナーでカバーリングを着せかえることのできるダイニングチェア。気分や季節に合わせて交換できるので、変化に富んだインテリアを演出できる。

しかしこの椅子の凄さはそれに留まらない。一見、座り心地が固そうに見えるが、座る部分に新素材を用いることで、まるでソファのようにソフトな座り心地を実現しているのだ。


もちろん新技術が施されているのはチェアだけではない。彫刻のように流麗なラインが印象的なサイドテーブルは、シンプルな形の中にグラフィカルな表現が融合。

「玄人ならひと目で、このテーブルを作るのがどれほど難しいかが分かります」とは、刈谷木材工業のマーケティングセンター、富田龍彦氏。

その線の細い表現に用いられる技術力が分かるのだそうだ。


一方、柔和な雰囲気とシャープさを合わせ持つガラス天板のダイニングテーブルは、職人の手によって2種類の部材をパズルのように組み合わせて作られたもの。置く部屋を選ばないデザインなのも大きな魅力だ。


カリモクブースのほぼ中央に置かれたシェーズロング(寝椅子)も、新素材を用いた作品のひとつだ。

デザイナーの藤森孝彦氏は語る。

「この寝椅子は、人間工学に基づいてクッションの形をデザインしています。健康な姿勢のままで座り続けることができて、腰やお尻、背中に負担にならないように、人間の骨格の向きや骨盤の角度を考え、椅子のクッション部の凹凸や、座ったときの凹み具合、クッションの流れる方向まで考えてデザインしました。

クッション部に用いた新素材は、保温性、耐久性に優れています。長時間座っても疲れないで、身体も痛くならないようにするために、座り心地をメインに研究を重ねてできあがったものです。

また、サイドにセットされたテーブルは、洋ナシの木材を使っているのですが、木そのものに色ムラ(サイドが薄い色で、中心のほうが濃い)があるため、いままでの木材の基準だと品質に問題がなくても単一色でないためにハネられていたんですね。でも資源は有効に活用していくべきです。この独特の色味が美しいデザインとして活かせるのだということを表現したいと思って、敢えて洋ナシを使ってみました」

一度座ったら立ち上がりたくなくなるほど、快適な座り心地を実現したシェーズロングは、昼寝や読書、静かに音楽を聴くなど、さまざまなシーンで贅沢な時間を演出してくれることだろう。



※展示品はすべてプロトタイプで参考出品につき商品化は未定


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